写真はこの春独立就農した研修卒業生のきゅうりハウスの様子です。
先日、この春研修を卒業した4名との個別懇談会を実施しました。メンバーは就農した地域の役場、JA支所、JA担い手支援室の各メンバーです。独立就農から約2か月半が過ぎ、現況確認、不安に感じていることや困っていることなどを関係するメンバーで共有し、アドバイスできる事はお伝えしました。
4名に共通したことは「時間が足りない。でも研修時より充実している。不安や困っている事は今のところはない。」ということで、安心したと同時にとても頼もしく感じました。「時間が足りない」という事は今やるべき事が何なのか、それをいつまでにやらなければいけないのかをしっかり理解し、自ら気付いて作業ができているという証です。
人によってはきゅうりの出荷が始まっている方もおり、初めての出荷代金が口座に振り込まれた時の喜びを話してくれました。独立就農したことによりご近所付き合いも増えてきて、お互いに採れたものをギブ&テイクしたり、畑にいると声をかけてくれたりと地域との関わりも順調のようです。
こちらから4名全員に「これから研修や独立就農を目指す人が何を一番に準備したらいいと思いますか?」の質問をしました。4名の内2名は「住宅を早く決める」、1名は「就農品目を早く定め、自分(労働力)に合った形態を見つける」、1名は「お金」という回答でした。やはり「住宅」が決まればその周りに農地を探すことができ、地域とのつながりも早くから築けますし、腰を据えた生活を送れることになります。研修期間中にどんどん地域に溶け込むことで、自分に有利な情報も得られるはずです。
そして「お金」の準備も当然大事です。農業に関する知識は研修開始からで間に合います。研修後は「独立開業」する訳です。開業資金はあるに越したことはありませんし、農産物が売れて初めて収入となります。出荷が始まるまでの数か月の生活費はありますか?苗や肥料を買うなど、収入を得る前に必要な支出の準備はありますか?などの現実もぜひ想像してみてください。様々な支援策もありますが、やはりお金が「ある」と「ない」とでは大違い!少しずつでも準備していきましょう。
今後も年4回ほどこのような懇談会を行い、行政とJAが一丸となって研修卒業生を支援していきます。