収穫後すぐの状態から比べると、表面にしわが出たり、水分が抜けていっている分だけ段々に重量も減ってきています。完成品は収穫した時の重量の約30%まで重量が減ります。
この写真の段階では、柿干し場の温度・湿度管理がとても重要な”腕の見せ所”。当然研修生にはまだ”腕”はありませんので、日々先生からのアドバイスに自己判断を加えつつの管理作業です。この管理は何十年やっている市田柿農家さんでさえ、毎年違う天候に左右され、頭を悩ませながら行なう管理です。
早く乾燥し過ぎてしまうと、もともと渋柿であるので渋味が抜けないまま乾燥だけが進んだ市田柿ができてしまいます。市田柿は適度に湿気をまといながらゆっくりゆっくり干し上げなければなりません。
乾燥が進んだものはすでに柿のれんから外され、粉だし作業が行なわれます。専用の「柿揉み機」という機械を使って、柿の状態に合わせ、出荷までの間に柿を数回揉んでやります。そうすると内側から糖分が出やすくなり、段々と表面が白い粉をまとった状態になっていきます。
最初は恐縮していて手を出せなかったようですが、研修生は時々「渋味チェック、品質チェック」と称した”つまみ食い”に手を伸ばしながら、元気に加工作業に取り組んでいます。
きゅうりの時期にはほとんどなかった休日を取れるようになっているこの時期。研修生は空いた時間に空き家を見に行ったり、この市町村に定住したいと思う市町村の担当者と話をしたりしているようです。南信州・担い手就農プロデュースも支援していきます。