第1期研修修了生の矢野賢太郎氏(喬木村就農2年目)は、農林水産省開催の第3回農業人材の確保に向けた検討会(6/30)に有識者としてリモート出席しました。
この検討会の目的と内容については、
人口減少等により農業者の減少が急速に進む中、持続可能な農業を実現していくためには、意欲ある多様な若者を農業に呼び込むことで、新規就農者数を増やし定着させていくことが重要で、このため、従来の枠組に捉われず新規就農施策の検討を行う「農業人材の確保に向けた検討会」を開催します。その検討会において、有識者からのヒアリング及び意見交換を実施します。
と農水省HPで説明されています。
【矢野氏紹介】
農業高校在学中に訪れた相談会(東京・有楽町)で、南信州ブースを訪ねてくれたことがきっかけとなりました。
中学時代から農業者を志しており、希望は「就農地=長野県」「栽培品目=いちご」だったとのことです。
その後、高校卒業と同時に南信州へ単身移住し、当プロデュース研修制度の第1期生として就農に向けたスタートを切りました。
2年間の研修期間を経て、喬木村を就農地、研修品目の「夏秋きゅうり」と「市田柿」を栽培品目に選んで、農業者として第一歩を踏み出しました。
現在、就農2年目、只今、夏秋きゅうり栽培の最盛期真っ只中で、多忙な日々を過ごしています。(;^ω^)
いつも明るく人懐っこい笑顔と、よく働く姿は、地域の先輩農家さんの心も鷲掴み!大変可愛がられています。
検討会の目的にも明記されているように、農業者人口減少の課題に対して「新規就農者を増やす」だけでなく「定着させていく」ことが重要です。
「定着できる」=持続可能な農業に向けては、有識者の皆さんからは、「流通量と相場形成面」、「農業者のキャリア形成面」、「従来の農業界での常識(経営面における内容や制度・仕組み)」、「移住就農時の円滑な住居確保」、「農地確保面」、「就農に向けた知識教育の必要性」などなど、経験をもとに課題の洗い出しがされていました。
このところ、就農を希望される方(移住就農希望者・地元住民就農希望・定年退職就農・半農半Xなど)が多いといった実感はあります。
有識者の皆さんのご意見のとおり、多様な就農においても定着率が高くなれるように、農業界はもとより付随する業界との積極的連携や改善が必要かと思います。
ちなみに、私たち南信州は中山間地域のため、広大な平地での農業と比べて機械化や効率化が困難なため体力を必要とします。また、当研修就農制度の運営経験から、就農希望者自身が農業を職業にしていくこと(起業・事業主)に対する計画性と強い意志はもちろんのこと、地域の中で順応するコミュニケーション能力や、積極性、実行力、向上心は事業主として必須です。
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