研修生たちは皮むきから1ヶ月かけて「市田柿」を仕上げています。
今年の原料柿は、粉が出やすい状態だったようですが、皆きれいに仕上がっています。
さて、綺麗な白い粉をまとった「市田柿」は『商品』にしていく訳ですが、実際の農家さんでは、仕上げた「市田柿」の仕上がり具合(品質)や大きさによってパッケージする商品を作り分けていますので、研修でも農家さん同様に複数の商品を作っています。
もうひとつ、商品を作り分ける理由のとしては「労働力」も大きく影響しています。
商品荷造りも「人の手」で行っており、時間がかかります。
すべての柿を高値の商品(贈答用化粧箱)ばかり作って販売できれば良いのでしょうが、限られた期間中(もっとも需要が高い期間は年内)で、すべてをそうするには「労働力」を多くしなければできません。雇用し過ぎも経済性が悪くなってしまいますので、各農家では生産する商品でそのバランスをとっているという訳です。
研修では、そういった就農後の実態も考慮して複数の商品づくりを実践します。
- 化粧箱
- 170gトレー入り(いちばんスタンダードな商品)
- ノンパック(無選別)
の3パターンの商品づくりを行います。
本日は、化粧箱づくりの様子を紹介します。
使用する柿は、大きくてぽてっとした柔らかな柿です。
柿は列ごとに並べる向き(ヘタの方向も)が決められていますので、そういった規格に従って丁寧に形を整えながら並べます。
- 重量700gに合わせます(柿の数)
- 形を整えます
- トレーにきれいに並べます
- 専用の袋に入れます
- 袋の開口部を熱で圧着させます
完成~♪ではありますが、「人の手」による仕上げとなりますので、1箱作るにもけっこう時間が掛かります。
就農後は「市田柿生産」を経済行為として成立させるために、「化粧箱」「トレー入り」「ノンパック」の生産バランスを考慮しなればなりません。