【市田柿研修】渋抜けチェック&渋味の正体について

10月末から干し出した(ハザ掛け)市田柿は、だいぶ水分が抜けて干柿っぽくなってきています。

市田柿の特徴である『白い粉を表面にまとった姿』になるまでには、まだまだ工程がありますので、追々紹介していきます。

 

今日は商品になるまで定期的に繰り返している「渋味抜けのチェック」についてです。

皆さんご承知のとおり、干柿の「市田柿」は食べるととても甘くて美味しいんですが、原料の「市田柿」は『渋柿』なのでとても渋いんです。(>_<)

そんな渋みの正体は「タンニン」という物質です。

タンニン」は水溶性のため、口の中で唾液に溶けて渋く感じるのです。

それが食べた時に渋みを感じる原因なんです!

干柿は、皮をむいてから適度な温度と湿度を与えながらゆっくりと乾燥させることで「タンニン」が不溶化(水に溶けない物質に変化)し、食べても渋みを感じなくなります。

柿の中の「タンニン」が無くなる訳ではありませんが、不溶化して唾液に溶けない状態になるから渋みを感じなくなるという事です!

これが渋味の正体でした。(*^^*)

 

市田柿の生産工程では、渋味がちゃんと抜けているのか!?を下の画像のような方法で定期的にチェックしています。

全国の市田柿ファンの皆さんに、甘くて美味しい市田柿をお届けする為、こういった検査を全生産者が行っています。

研修では、2年間という限られた期間で覚えることが多いですし、経験できる時間が少ない訳ですが、当研修制度の研修生には「市田柿の生産者になりたい!」と希望して南信州に移住した研修生も多いので、将来は「良質な市田柿をつくる生産者」になってくれると期待しています。