現在、研修は市田柿を生産するうえでとても大切な管理工程作業の最中です!
収穫・皮むきをおこない干しあげてきた市田柿の重量を毎日計測し、
何%まで干しあがったのかを観察してきました。
ただ干しあがればいいのではなく、渋柿の渋みを抜くためにじっくりゆっくりと干しあげていきます。
そう、市田柿の原料柿は渋柿なのです!
この渋をどう渋抜きして、ぽってりと仕上げていくか・・・
食感と市田柿のそのものの甘みが合わさることで市田柿の美味しさが生まれます。
市田柿の一番の魅力を引き出す管理工程がまさに今なのです。
①ハザおろし
→乾燥終了できるいい状態まで干しあがったものから柿のれんからおろします。
②選別
→軟らかいもの、硬いものを分けていきます。
この後の行程でとても重要な選別!柿の状態に合わせ管理していきます。
③ほぞ・ヘタ切り
→柿クリップに吊るすため残していたほぞやヘタを切ります。
皮残りや黒点もここで取り除きます。
④天日干し
→選別し軟らかい状態のものは天日干しをし、干しあがりの調整を行います。
⑤柿もみ
→柿の状態に合わせ柿もみ機で回します。
⑥寝かせ込み・粉だし
→柿もみ後の柿をコンテナや紙袋などで保管して粉だしをしていきます。
この①~⑥の行程はすべて柿の様子を観察しながら進めていきます。
気温、湿度、天日干しするのか、柿もみ機に入れるか、何分まわすか・何回入れるか、寝かせるか・・・
技術・知識・経験値、全てを掛け合わせて完成していきます。
農家というよりも職人さんですね。
こうして仕上がった市田柿を出荷形態に合わせパッケージしていきます。
この日は700g化粧箱のパッケージ作業が行われていました。
6期生が慎重に荷造りをしています。
ここに至るまでに収穫からすべての行程が凝縮されています。
トレーに並んでいる仕上がった市田柿もなんだか嬉しそうです。
研修生は4~5ロッド、
この管理行程を繰り返します。
この管理行程ではひとりひとりに柿が割り当てられます。
柿の様子を観察しながらひとりひとりが、先ほど紹介した工程を進めていきます。
研修1年目から独立就農に近い形で経験値を積み重ねていきます。
ただ、これらの条件は柿干場の環境で大きく変化します。
自分の柿干場はどんな条件なのか、そういった想定を研修中から考えていく必要となってきますね。
先日の現地訪問会でも就農1年目の卒業生が、
干し場環境が研修中とまったく異なるので度々技術員に来てもらい、慎重に観察しているとおっしゃっていました。
また、ベテラン市田柿農家の方も「毎年が1年生!」とおっしゃっていました。
経験値を重ねながらも、初心を忘れず・・
管理工程の研修はまだまだ続きます!